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  • 第17回「経営戦略策定メソドロジーの体系-2」

    ~ITコンサルタント養成講座~

    第17回「経営戦略策定メソドロジーの体系-2」
    皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。このメルマガは
    シリーズになっており、今回はその第17回です。

    前回は「経営戦略策定メソドロジーの体系-2」では、経営戦略策定プロセスである「内部・外部環境分析」「経営戦略と事業定義」「経営施策策定」「ビジネスモデルの検証」「事業収益評価」「経営管理指標の設定」の各ステップで関連する主要なメソドロジーを鳥瞰するために、プロセスとメソドロジーの位置付けの解説で、「内部・外部環境分析」から「経営施策策定」まで完了しましたので、今回は「ビジネスモデル作成と検証」から始めて全ステップの鳥瞰を完成しよう思います。
    ここで紹介するメソドロジーの詳細は後続の講義で個々に取り上げていく予定です。
    (4)「ビジネスモデルの検証」ステップ
    事業ドメインのもとで経営施策を作成することで、収益(=儲かる)を上げるため
    の方策ができたことになります。 ビジネスモデルとは顧客の満足度を上げ、事業と
    して儲かるための仕組みです。 儲かるための仕組みは事業の活動サイクルに施策を
    当てはめて、活動の中で、動的にシミュレーションすることができれば、施策の効果
    を確認することができるし、その施策の信頼性も向上することになります。
    すなわち、事業の活動サイクル(=活動機能)は、ビジネスの「企画/計画」活動
    をし、その計画に沿って「販売」活動をし、受注した案件を開発、納入、据付をする
    「実装」活動、そして効率的な運用を支援する「アフターフォロー」活動があり、再
    び「企画/計画」といった機能の活動サイクルを形成しています。 経営施策はこれ
    らの活動機能に対して実施されるものですので、この施策が事業の活動サイクルで有
    効に作用するかを検証することで、動的な検証ができることになります。
    この検証のためのメソドロジーに「インフルエンスダイアグラム」があります。
    ■「インフルエンスダイアグラム」は、事業の最終価値である売上や利益といった「事
    業価値」を起点として、その収益を基にして策定される経営施策による顧客の反応
    や影響を捉え、事業価値までの影響の論理を図式化するものです。
    この図式化により策定した経営施策が顧客に有効な影響を及ぼすか否かの机上シ
    ミュレーションできることになり、経営施策の検証が可能となります。
    たとえば、「セグメントマーケティング体制の整備」という施策があったとしまし
    ょう。 この施策は「顧客の満足度が向上する」、そして「受注が拡大する」とい
    う顧客への影響が想像できます。 このような影響要因の関連をシミュレーション
    し検証を行います。
    詳細は、後続の講義テーマとしましょう。
    (5)「事業収益評価」ステップ
    ビジネスモデルの検証により経営施策の有効性が確認されると、経営施策による事
    業の収支と資金収支の評価をし、事業投資効果により事業の選択や実施優先度を設定
    します。すなわち、売上目標に対する経費額、利益額、および投資必要な調達可能な
    資金を見極めるわけです。
    このステップのメソドロジーには「損益分起点分析」と「資金収支分析」があります。
    ■「損益分起点分析」は、費用を売上が増大しても変動しない人件費等の固定費と売
    上が増大するとそれにつれて増大する仕入費用等の変動費に分けて、収益を判断す
    る分析です。経営施策による経営資源「ひと」「もの」増減に対する方策を固定費
    または変動費に分解して費用を算定します。この利用を売上高が上回れば利益が出
    るわけです。
    このように経営施策による投資が利益を生むか否かの分析をして事業の価値を決
    めることになります。
    ■「資金収支分析」は事業の経営施策に基づく資金の可能性を分析します。
    売上と入金が一致すれば「損益分起点分析」のみで良いのですが、企業間取引では
    売上、請求、入金の間に時間のズレがあり、この間の資金を絶やさないようにする
    分析です。
    給料の支払などは入金がズレたとしても通常毎月支払い必要があり資金が不足す
    ることになります。
    (6)「経営管理指標の設定」ステップ
    事業収益評価で事業が承認されると、経営計画として施策がスケジュール化されま
    す。
    売上/利益目標を立てて施策がスケジュールに沿って実施されることになりますが、
    事業の成否は最終目標の売上/利益目標のみでは施策の良し悪しは判定できません。
    最終目標に加え経営施策の管理指標と目標を設定し、管理していくことが必要です。
    たとえば、「納期短縮」や「品質の向上」といった施策の管理指標と目標は「納期遵
    守率 95%」や「故障返品率 3%」といった具合です。
    このステップのメソドロジーは「バランススコアカード」です。
    ■「バランススコアカード」には前出のバランススコアカード(第16回の経営戦略
    メソドロジー1を参照ください)とは異なる機能を使います。
    経営施策の管理指標化はその施策を実施することで得られる状態を想定すること
    でその内容を指標化します。上記の「納期遵守率 95%」や「故障返品率 3%」
    がそれに相当します。
    第17回はここで終了します。
    経営戦略の策定プロセスでの各ステップに位置付けられるメソドロジーの全体を鳥瞰しました。次回からはそれぞれのメソドロジーを個々に解説していきます。
    第18回は「バリューチェーンと5つの競争要因分析」を取り上げます。


    ISMリサーチ代表 井上正和
    http://www.ism-research.com/
    グローバルナレッジネットワーク(株)経営関連およびITC講座担当講師
    owledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=2&DCODE=21
    (株)富士ゼロックス総合教育研究所 ITコンサルタント講座担当講師
    http://www.itc-pro.com/multi/gaiyou3.html
    (注)バックナンバーをご覧になる方は次のUMLをご参照ください。
    http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000118350

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