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  • 第33回「損益分岐点分析-2」

    ~ITコンサルタント養成講座~

    第33回「損益分岐点分析-2」
    皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。このメルマガは
    シリーズになっており、今回はその第33回です。

    前回はメソドロジー「損益分岐点分析」の基礎知識として固定費と変動費を取り上げま
    した。今回は、この知識をもとに、損益分岐点分析を実施してみましょう。
    損益分岐点分析では、固定費と変動費そして売上高の関係を2次元の図表として分析し
    ます。それではこの固定費と変動費を使って、収支分析をする損益分岐点分析図を描い
    てみましょう。
    (1)損益分岐点分析図表を描く
    ◆軸線を描く
    図表は横軸に売上高をとり、縦軸に売上高・費用を取ります。それぞれのスケール
    は左から右に行けば横軸は大きく、縦軸は下から上に行けば大きくなる2軸を設定
    します。
    ◆固定費線を描く
    現在の固定費額を計算し、この額に相当する縦軸の目盛から横軸と並行に固定費線
    を引きます。固定費は売上の増減と関係なく、一定の費用が発生する金額ですので
    横軸に並行な線で記述されることになります。
    数学の得意な方はy=aで表しますとaが固定費額を表します。(縦軸:y、横軸:
    xとする)
    ◆変動費線を描く
    変動費は売上高の増減に比例して発生する費用でした。縦軸の固定費額の目盛を起
    点として、固定費線に上乗せして比例する変動費線を引きます。
    数式で表せば、y=bx+aです。aは固定費額、bは売上高に対する変動費額の
    比率(=変動費率)です。変動費はbxで表されます。
    この変動費線は固定費線に上乗せして書いてますので、固定費と変動費が加算され
    た合計の線ともなりますので、総費用線と言われます。売上を上げる企業活動に必
    要な全ての費用を表しています。
    ◆売上高基線を描く
    売上高基線は売上高の線です。縦軸、横軸ともに売上高が軸線ですので45度の斜線
    が売上高基線になります。
    数式で表せば、y=xの線です。
    以上で図表が完成しましたので、損益分岐点分析をしましょう。
    (2)損益分岐点分析を行う
    ◆損益分岐点を捉える
    総費用線と売上高基線の交点を損益分岐点、BEP(=Break Even Point)と言
    います。将に損益の分岐点を表す交点でBEPの売上高は総費用と一致する売上高で
    すので、このBEPの売上高を超えると利益が生じ、BEP売上高以下であると損失が
    発生する利益ゼロの売上高です。
    この図で利益(=P)を求めようとすれば、売上高基線から総費用線を差し引けば
    よいわけですから、売上高線y=xと総費用線y=bx+aからP=(1-b)x
    -aで表されます。
    このときの売上高を算出するには、売上高をあらわすxの式に置き換えてx=(P
    +a)/(1-b)となります。
    ◆目標利益売上高を算出する
    例として、現在、売上高:100億円、変動費(=売上原価):50億円、固定費(=
    販売費):45億、利益:5億円の事業を採り上げましょう。
    変動比率(=b)は変動比率=(50億円/100億円)=0.5です。
    ここからが課題です。
    課題:「投資として人を採用し、かつ設備を購入しました。固定費(=a)としての
    人件費と減価償却費が10億円UPになりました。利益は今までどおり5億円確保
    したい。このときの確保すべき売上高はいくらですか?」
    解答は目標売上高であるx=(P+a)/(1-b)=(利益+固定費)/(1-
    変動比率)
    =(5+55)/(1-0.5)=120億円
    となります。
    以上、みてきましたように、損益分岐点分析は経営投資によって生じる現状に対する固
    定費と変動費の増分を捉えることが出来れば、経営上重要な利益目標に対する売上高や
    損益分岐点売上高を容易に算出すことが出来ることになります。
    この理由から、投資の収支分析にもっとも活用されるメソドロジーとなっているわけで
    す。
    第33回はここで終了します。今回は損益分岐点分析で、投資による固定費変動時の
    目標売上高の分析を行いました。
    次回は、投資分析において、もう一つの柱である「キャッシュフロー分析」を取り上げ
    ます。


    ISMリサーチ代表 井上正和
    http://www.ism-research.com/
    グローバルナレッジネットワーク(株)経営関連およびITC講座担当講師
    http://www.globalknowledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=2&DCODE=21
    (株)富士ゼロックス総合教育研究所 ITコンサルタント講座担当講師
    http://www.itc-pro.com/multi/gaiyou3.html
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