~ITコンサルタント養成講座~
第46回「モニタリング-その1」
皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。このメルマガは
シリーズになっており、今回はその第46回です。
前回はITガバナンスに基づいた情報システム作りに必要なシステム構造を取り上げました。
今回から、「モニタリング」でIT成熟度レベルの活動であるモニタリングを企業活動の全体像を押
さえたいと思います。まず、「モニタリング-その1」として、モニタリングを論じるときの中核の用語
である目標指標のKGI、KPIを取り上げます。
モニタリングは「活動・成果を定期的、継続的に状況を把握し評価し、活動の是正措置を提案する
プロセス」と言われています。従来のPDCAの管理プロセスで言えば、C(=Check)&A(=Acti
on)のプロセスと対応させても間違いではありません。PDCAのプロセスは一般に業務の実施プロ
セスに適用されましたが、モニタリングはこの実施プロセスに加え経営のプロセスまで範囲を広げた
Check&Actionです。
モニタリングは計画としての目標値があって始めて実施できます。この目標値は通常経営計画時
に次のような2つの方法で設定されます。
◆細分化による目標の設定
経営目標として全社の売上高を掲げたとしましょう。この方法ではこの売上高の目標項目はその
ままで目標値が事業部目標、部門目標、個人目標へと細分化されていきます。
この目標設定の方法によれば、目標項目は全て売上高で上位目標は下位の目標を集約するこ
とで達成されることになる同じ成果目標です。
◆プロセス展開による目標の設定
この方法は売上高という目標に対してこの目標を達成するプロセス(=工程)に展開しこの目標値
を下位目標として設定することになります。
たとえば、顧客の需要として「良い品質」、「適時の納期」、「適切な価格」があったと仮定しましょ
う。売上高を高めるには良い品質を保証する不良率の低下、適時の納期を保証する納期遵守
率、適切な価格のための原価率の低減が目標となります。
これらの目標は成果目標の売上高とはまったく違う目標項目ですが、売上高という上位目標は
下位の3つの目標であるプロセス目標を達成することで、達成出来ることになります。
以上のように、どちらの見方にも目標に対する上位目標と下位目標の関係がありますが、前者の
方法の上下関係は成果指標とその指標達成のための先行指標の関係です。後者は成果指標と
しての上位目標に対してその工程を指標化したプロセス指標でもあり先行指標となっています。
これらのモニタリングの指標をKGI(=Key Goal Indicator:成果指標)、 KPI(=Key Perf
ormance Indicator:先行指標またはプロセス指標)といいます。
KGIは上位指標でKPIは下位指標ですが、下位指標はさらに下位指標に展開するとき、その指
標は上位指標となります。すなわちKGI→KPI(=KGI)→KPIの関係になります。
ところで、KGI,KPIの表現について2種類の解釈がありますので参考に記しておきます。
本文で述べてきましたモニタリングの指標の考え方はITC協会が提唱している指標の表示で
す。ITガバナンスでもこの表示を使用しています。
一方で、キャプランの提唱するバランススコアカードでの管理指標にはKGIという表示はありませ
ん。全てKPIの表示で成果指標のKPI、先行指標のKPIとして区別し、業績評価指標と定義し
ています。表示の方法が違うだけで、内容、意味共に同じですので、知識として整理して置くだ
けで良いでしょう。
第46回はここで終了します。モニタリングの基礎用語であるKGI、KPIを取り上げました。
次回は、「モニタリング-その2」で経営活動におけるモニタリングの位置づけを取り上げます。
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ISMリサーチ代表 井上正和
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グローバルナレッジネットワーク(株)経営関連およびITC講座担当講師
http://www.globalknowledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=2&DCODE=21&SCODE=17
(株)富士ゼロックス総合教育研究所 ITコンサルタント講座担当講師
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