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  • 第57回「情報モデル-その1」

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    第57回「情報モデル-その1」
    皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。このメルマガはシリーズになっており、今回はその第57回です。
    前回は業務プロセスの分析であるビジネスプロセスモデルを取り上げました。今回はビジネスプロセスで使用するデータストア(=マスターファイルやトランザクションファイル)に焦点を当てた「情報モデル分析」を取り上げます。

    情報モデルではビジネスプロセスモデルで使用したマスターファイルやトランザクションファイルをスタンディング情報、イベント情報と呼びます。それぞれの情報は定性的なデータと都度発生のデータという意味合いです。
    ◆スタンディング情報とイベント情報
    このモデルではビジネスプロセス分析で明らかになったデータストア、データの蓄積であるスタンディング情報やイベント情報の関係を体系化し、意味づけします。その理由はこれらの情報を体系化することで、システムを構造化できることからきています。
    順を追ってその意味を確かめていきましょう。ビジネスプロセスモデルで取り上げた発注処理を例として考えます。
    発注処理の入力のイベント情報は受注データで、変換される出力のイベント情報は発注データでした。このイベント情報間の変換のために仕入先マスターや商品マスターからの情報、すなわちスタンディング情報が使用されていました。
    この処理を情報の観点から見てみますと、発注処理は受注トランザクションファイルと仕入先マスターファイルと商品マスターファイルの3つのファイルがあれば、処理が可能であるということになります。
    この状況を情報モデルで表現すると、“発注トランザクションは受注トランザクションの発生と、仕入先マスターと商品マスターの関係があれば作成できる”となります。
    というのは、発注処理を行うには発注トランザクションファイルを作成するには仕入先マスターと商品マスターと関係付けるキー項目による必要内容の参照が必要であることが分ります。
    同様に、受注処理を捉えますと、受注トランザクションファイルの情報は顧客マスターと在庫マスター等関係付けるキー項目を持つことが必要になります。
    以上のことからお分かりのように、
    ①ビジネスプロセスモデルではその処理に必要な蓄積情報としてのデータストアをまず抽出し、
    ②そのデータストアのイベント情報を中心としてスタンディング情報の関係を作る。
    この2つのことを行うことで、ビジネスプロセスの機能を情報の面から定義出来ます。
    この様にして関係付けられたデータベース体系は対象としたビジネスプロセスモデルのプロセスの情報変換を行うことができることになります。
    言い換えれば、“情報モデルはシステムの機能を定義している”ということです。
    こうなると、パッケージの選定等にも役立ちそうです。
    ◆パッケージ選定の見方
    “皆さんはERPに代表される基幹システムのパッケージを選定するときに何を見て決めていますか?”
    もし、述べてきたような情報モデルが作成できれば、選定するパッケージとイベント情報とスタンディング情報を照合して選定すれば、ビジネスプロセスに合ったパッケージを選定できることになります。一時期、ERPによるシステム構築でシステムの修正が多く、導入に失敗した例がありました。
    この大きな原因のひとつにデータ項目の抜けによる修正が多かったことを聞いています。
    “情報モデルで検証していれば、そんなことは起こらなかったのではないでしょうか。”
    第57回はここで終了します。情報モデルの基本の考え方として「情報モデルの意味」を取り上げました。
    次回は、情報モデルの関係性の記述の考え方として「情報モデル-その2」を取り上げます。


    ISMリサーチ代表 井上正和
    http://www.ism-research.com/
    グローバルナレッジネットワーク(株)経営関連およびITC講座担当講師
    http://www.globalknowledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=2&DCODE=21&SCODE=17
    (株)富士ゼロックス総合教育研究所 ITコンサルタント講座担当講師
    http://www.itc-pro.com/multi/gaiyou3.html
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