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  • 第65回「UML-その3」

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    第65回「UML-その3」
    皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。このメルマガはシリーズに
    なっており、今回はその第65回です。
    前回はUMLのクラス図の関係を取り上げました。今回はこのUMLのシーケンス図を取り上げようと思います。

    クラス図ではオブジェクト(実体)を設計するために、まずマスターファイルやトランザクション
    ファイルのデータ項目を属性として定義しました。属性の次に定義するのは、“このオブジェクに何が出来るか”の機能を定義することでオブジェクトが設計できます。オブジェクト設計で述べましたように、属性というデータ項目があって、このオブジェクトで出来る機能が定義されて始めて、オブジェクト単独で機能できるサブシステム的な構造が出来上がります。
    この機能はこのクラスで独自に定義するのではなくて、外部や別のクラスからの指令によって
    定義される独自機能でした。
    この機能設計を効果的に進める手法として、UMLではシーケンス図を活用しています。
    シーケンス図は横軸にクラスを並べて置きます。縦軸には“アクター”と言われる受注業務機能の
    外に置き、クラスに影響を与えるオブジェクトを配することから始めます。
    たとえば、顧客は“注文”という指令を出すアクターです。
    同様に商品の出荷処理をする商品管理課も出荷要求が受注業務のあるオブジェクトから指令が
    出される受注業務の外のオブジェクトですので“アクター”といいます。
    それでは、受注処理のシーケンス図を作って見ましょう。
    ◆ステップ1:注文登録
    受注業務ですから、アクターの顧客から注文伝票が発行されます。まず、この注文伝票を登録する必要がありますので、行先は注文登録の属性を有している注文クラスです。アクターである顧客から“注文登録”という指令が注文クラスに出ていることになります。
    すなわち、注文クラスは“注文登録”という処理機能が必要であり、その機能をこのクラスで持つことになります。
    ◆ステップ2:顧客取引条件照合
    注文登録しますと、顧客によって取引条件が通常変わりますので、その情報の入手が必要になります。たとえば、顧客の仕切値であったり、在庫割り当て優先順位などです。注文クラスにはこのような情報はありませんので、その情報を持つ顧客クラスにその情報の取得の指令を出します。
    したがって、顧客クラスは“顧客取引条件取得”の機能を持ち、その情報を注文クラスへ返す
    設計をすれば良いことが分ります。
    ◆ステップ3:在庫引当
    また、注文書登録後、注文品の引当をしなければなりません。注文クラスの中でその機能は持てません。注文品の数量を引き当てることの出来るクラスは在庫クラスです。注文クラスから在庫クラスに対して“在庫引当”の指令を出すことになります。在庫クラスは在庫の引当をし、引当/不足情報を注文クラスに返す処理になります。在庫クラスでは“在庫引当”の処理機能を持つ必要があります。
    以下、同様にして受注業務システムを設計して行きます。
    シーケンス図に基づいたクラスの機能設計の概念がお分かりになったと思います。
    従来のデータ中心設計と違って、データと機能を一括するオブジェクトを対象としているところにオブジェクト設計のシンプルさがあり、UMLはそれをより設計し易い表記としました。
    第65回はここで終了します。UMLの設計を3回に亘って取り上げました。
    今年はこのメルマガで終了いたします。ご愛読いただきましたメンバーの方に心から御礼を申し上げます。
    来年も皆様にとって、幸多き年でありますことを祈念いたします。良いお年をお迎えください。
    来年は、松の内の1月10日から再びメルマガを開始いたします。取り上げますテーマはプロジェクトマネジメントのデファクトであるPMBOKの代表的手法から取り上げてみようと思います。
    益々のご愛読の程、よろしくお願いいたします。


    ISMリサーチ代表 井上正和
    http://www.ism-research.com/
    グローバルナレッジネットワーク(株)経営関連およびITC講座担当講師
    http://www.globalknowledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=2&DCODE=21&SCODE=17
    (株)富士ゼロックス総合教育研究所 ITコンサルタント講座担当講師
    http://www.itc-pro.com/multi/gaiyou3.html
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