~ITコンサルタント養成講座~
第68回「WBS-その2」
皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。このメルマガはシリーズに
なっており、今回はその第68回です。
前回はPMBOKの「プロジェクトスコープマネジメント」の知識エリアの手法である“機能WBS”を取り上げました。そこで、今回は、この機能WBSと対で論じられる「プロジェクトタイムマネジメント」の知識エリアの手法である“作業WBS”を取り上げます。
作業WBSはプロジェクトを作業の観点で展開して、作業の定義をする手法です。
PMBOKでは作業の展開レベルに名称をつけています。最上位を「プロジェクト」としますと第1次の展開レベルを「工程」、次の下位レベルを「アクティビティー」、さらにその下位を「タスク」という具合です。
この作業レベルWBAを一般的な業務のシステムかの作り込みシステム手法であるウォータフォール型の開発ステップを例にとってご説明してみましょう。
(1)作業WBSの言葉の定義
「工程」には“計画”、“要件定義”、“基本設計”、“詳細設計”、“開発・テスト”、“移行”といった各フェーズが該当します。
「アクティビティー」は「工程」の下位層の活動です。基本設計の工程を例に取りますと、その下位のアクティビティには“工程の計画”、“システムの機能仕様の作成”、“適用業務フローの作成”、“入出力仕様の設計”、“データファイルの論理設計”等などがあります。
アクティビティの下位レベルの「タスク」は“作業”と訳します。PMBOKではタスクを最小単位の成果物を作成する作業としています。
たとえば、アクティビティーの“データ論理ファイルの設計”をタスクへ展開しますと“データファイルの論理関係定義”や“データファイルの論理構造定義”、“データベースのセグメント定義”などが定義されます。
このタスクレベルでは具体的な「データファイルの論理関係定義書」、「データファイルの論理構造定義書」、「データベースのセグメント定義書」といった成果物が作成されるのですから、その作成工数を見積もることが出来ます。
この工数を的確に掴み、見積り積み上げることでプロジェクトの全体工数が把握できます。
このタスクの工数の捉え方にPMBOKではCA(=Cost Account:予算単位)という言葉があります。
“さて、CAとは何でしょう。”
(2)CAとは
CAとはCost Account、予算単位です。言い換えますと、予算を管理したい成果物の作業単位です。
作業単位ですから、この作業単位を新人を割り当てる場合とベテランを割り当てる場合とで大きく工数は変化します。先にあげた成果物である「データファイルの論理関係定義書」を例にとってみますと、
新人ですとこの定義書を作成する前に“論理DB研修受講”、“先輩の指導・レビュー”などの事前作業があって初めて、与えられた定義書を作成できるようになります。
すなわち、新人ではCAを見積もるには3ステップの作業とその工数が必要になります。このCAを成し遂げるための作業をPMBOKではWP(=WorkPackage:成果物のための最小作業単位)と言います。
作業WBSの作業展開はプロジェクトマネジャーとして管理したい単位ですからCAとして括った成果物までとなり、このWPは日常の管理をするグループ長とメンバーとの管理対象とPMBOKでは定義しています。
このCAが作業のスケジュールやコストの予実管理に用いられます。
このタスクレベルの作業には作業の前後関係があります。この前後関係に作業期間を捉えてプロジェクトスケジュールが出来上がることになります。
第68回はここで終了します。「プロジェクトタイムマネジメント」の知識エリアの手法である“作業WBS”を取り上げました。
次回は、同じく「プロジェクトタイムマネジメント」の知識エリアの手法である“PERT/CPM”を取り上げます。
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ISMリサーチ代表 井上正和
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グローバルナレッジネットワーク(株)経営関連およびITC講座担当講師
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