~ITコンサルタント養成講座~
第73回「EVMS-その2」
皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。このメルマガはシリーズに
なっており、今回はその第73回です。
前回はEVMSテーマの第1回で「EVMSとは」として、その意義と言葉の解釈を取り上げました。今回は「EVMSの活用―その1」で“EVMS管理図の作り方”を取り上げようと思います。
EVMS(Earned Value Management System)によるプロジェクトの進捗管理は前回で述べました3種のベースラインデータを用いEVMS管理図を作成します。
EVMS管理図は横軸に時間軸、縦軸にコスト・予算軸を取ります。横軸の時間軸はプロジェクトの開始月から月単位にプロジェクト終了月までスケールし、縦軸は計画予算と実績コストを金額単位(たとえば、千円)に合わせてスケールします。
ベースラインデータのグラフ記述順序は計画時点での積み上げ予算であるPV(Planned Value)を描き、進捗実績が出た時点で実績コスト累積としてのAC(Actual Cost)と実績に対応した予算の消化累積のEV(Earned Value)を描きます。
(1)PVデータグラフの作成
このデータは皆さんがプロジェクト予算を作成する時の作業と同じです。プロジェクトの月別の作業工数を見積り、その工数を予算に変えて、月ごとに納期月まで予算を累計したグラフです。
例として、プロジェクト開始月が1月で、終了月を4月のプロジェクトがあり、その計画作業が1月は“AとB作業”、2月は“C作業”、3月は“DとE作業”、4月は“G、FとH作業”であり、その工数(単位:人月)をA=4.33、B=6.17、C=9.67、D=2.50、E=6.00、F=8.50、G=10.33、H=5.33としましょう。簡単のために工数単価を1万円/人月としますと、PVデータは累計ですので、1月=10.50万円、2月=20.17万円、3月=28.67万円、4月=52.83万円のグラフとなります。
(2)ACデータグラフの作成
このデータは月ごとの実績コストの累計です。現時点を3月末として、各月の実績コスト累計であるACが1月度12.5万円、2月度23万円、3月度29万円であったとしましょう。
今までの予算管理ですと、3月末の予算と実績の差異は1.37万円(=29-28.67)の予算オーバーとしました。
EVMSではEVデータグラフを加えることで、この考え方に意義を唱えました。このデータは正確な予算差異に加え、納期差異も把握できるデータとなりました。
(3)EVデータグラフの作成
このデータは作業完了した作業予算消化の累計ですので、各作業の予算に焦点を当てます。
たとえば、計画では3月末の完了予定作業が作業A、B、C、D、Eでしたが、現在の3月末の
時点で作業のA、B、C、Dまでの完了であったとしましょう。
そうしますと、3月末のEVは22.67万円となります。
EVMSではコスト差異(=予算と実績の差異)はACとEVの差である6.33万円(=29-22.67)になります。完了した作業予算と完了した作業実績を対比していますのでより、正確なコスト差異となっています。
もう一つはスケジュールコスト差異(予定納期と実績の差異)です。この差異はPVとEVの差異として6万円(=28.67-22.67)を把握し、この差異を工数単価で除しますと遅れの工数または期間が把握できます。
以上のように、EVMSはEVデータを管理グラフに加えることで、コストと納期の予実管理が可能にしました。
第73回はここで終了します。“EVMS管理図の作り方”を取り上げました
次回は、この差異を下にプロジェクトの“最終予算と納期の推定”手法を「EVMSの活用-その2」として取り上げます。
ISMリサーチ代表 井上正和
http://www.ism-research.com/
グローバルナレッジネットワーク(株)経営関連およびITC講座担当講師
http://www.globalknowledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=2&DCODE=21&SCODE=17
(株)富士ゼロックス総合教育研究所 ITコンサルタント講座担当講師
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