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  • 第91回「経営施策策定-2 事業施策展開-その1」

    ~ITコンサルタント養成講座~

    第91回「経営施策策定-2 事業施策展開-その1」
    皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。このメルマガはシリーズに
    なっており、今回はその第91回です。
    75回で紹介させていただきましたが、74回まで配信しました経営戦略と情報戦略の知識を用いてITベンダーのITコンサルとして戦略策定を指導するプロセスをストーリーとして組み立てていきます。私の立場は悩みと工夫のITコンサルタントです。

    プロジェクトチームの事業部長の山田氏、営業課長の中川氏、SE課長の上野氏との対話で進めていきます。
    メンバーはすべて当メルマガの愛読者の方々です。ただ、実践は初めてです。
    今日伺いましたら、以前選定した事業である「IT販売・サービス事業」と「ERP構築事業」の財務
    の視点の施策の検討に入っていました。
    山田氏:財務の視点の施策は売上や利益、コストといった経営目標に対する施策ですから、
    「売上高向上」、「利益率向上」や「原価低減」などの目標でしたので、同じ施策を設定して、経営目標を設定すれば良いのかな。
    上野氏:ちょっと待ってください。「IT販売・サービス事業」と「ERP構築事業」を見てみますと、
    既存事業と新規事業の違いがありますね。同じ経営目標で良いのでしょうか。
    中川氏:そうですね。「IT販売・サービス事業」は今までの事業にIDCサービスビジネス等を加え
    た既存の事業強化だが、「ERP構築事業」は当事業部にとってはゼロからの出発です。
    山田氏:新規事業の「ERP構築事業」を1年目から利益目標を設定しても、無理があるかもしれないね。既存事業で利益を出し、新規事業はしばらく導入実績や市場開拓に重点を置いた目標にした方が良いかもしれないな。
    私 :山田さんの言われるとおりですね。新規事業はまず、導入実績が無いと成長できませんので財務の視点の目標は顧客実績が出るまでは利益目標よりも売上目標の方が妥当ですね。
    その施策としては、「売上高向上」で、IT販売・サービス事業の施策は「売上高向上」と
    「利益率向上」等になり、事業目標を設定することになるでしょう。
    上野氏:了解。そうすると、「顧客の視点」の施策も違ったものになってきますか?
    「ERP構築事業」の方は顧客も現在はありません。「IT販売・サービス事業」の場合は、
    現在の顧客により浸透する施策を品質、納期、価格、サービス等の観点で作成すれば良いと思うのですが、「ERP構築事業」はまず、市場としての顧客を作るための施策ですよね。
    また、ERPを入れるというと中堅以上の企業さんでしょうし、この事業部は中小企業も含めても50社しかありません。
    中川氏:顧客ね―― ・・・、私どもの提携メーカーさんは沢山の中堅企業を持ってますよね。
    山田氏:中堅といえば、大手顧客の事業部も対象になりそうだな
    とすれば、顧客の視点の施策の一つは「新規顧客の獲得」として、顧客目標数が定義できそうですね。
    中川氏:顧客の視点では商品やサービスを購入してくれるための満足度向上に関する施策が
    欠かせませんでした。ERPの場合のメタデータは何を考えたらよいのだろう。
    上野氏:システム構築全般に言えるのですが、特にERPを導入する顧客は“予算内で目標納期を守ってシステムが稼動できるか”が一番の関心事でしょう。その次の関心事は、・・・
    システム保守でしょう。ERPシステムは顧客にとってブラックボックスですので、何か起こったときの対処の仕組みがあることが必要でしょう。
    山田氏:「ERP構築事業」に対する顧客の視点が決まったようだな。3つの施策、
    まず、「新規顧客の獲得」、その下位施策として「予算内の納期遵守」、「システムヘルプデスク体制の整備」としよう。
    中川氏:「IT販売・サービス事業」の顧客の視点は任せてください。
    えーと、「顧客数の増大」は上位施策、下位施策は大手企業で情報部門以外の部門
    取引が少ないですから、「部門取引比率の拡大」はどうですか。その他は「納期遵守」、「保守サービス体制の強化」辺りでしょうか
    山田氏:中川さん、すごいね。わたしと役職変わっても大丈夫そうだね。
    中川氏:いいや、恐れ多いですよ。
    私 :「財務の視点」と「顧客の視点」の施策はどうやら出揃ったようですね。
    「内部業務プロセスの視点」と「学習と成長の視点」の施策を考えて見ましょうか。
    中川氏:これはちょっと難しくなるぞ
    第91回はここで終了します。今回は「財務の視点の施策」と「顧客の視点の施策」展開の討議でした。
    次回は、「内部業務プロセスの視点」と「学習と成長の視点」の事業施策の展開を「経営施策策定-2 事業施策展開-その2」として取り上げます。

    ISMリサーチ代表 井上正和
    E-mail: inouemas@axel.ocn.ne.jp


    (後記)EA(Enterprise Archtecture)を使った電子政府の最適化の計画の話の続きです。e-Japanの「IT政策パッケージ-2005」では2006年度から中央省庁の共通業務の開発・運用が始まり、2005年度内に地方自治体の業務・システムの共同化の取り組み体制の整備が打ち出されてiいます。いよいよ、県、市町村レベルでのEA展開になってきます。大企業もEAの採用検討をしているところが多いと聞いています。いよいよITCで身につけられたメソドロジーが標準になってくるのではないでしょうか。
    興味のある方は経産省作成のEA設計のガイドライン「業務システム最適化計画ガイドライン」を下記のURLで参照してみてください。
    → http://www.e-gov.go.jp/doc/scheme.html


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    グローバルナレッジネットワーク(株)経営関連およびITC講座担当講師
    http://www.globalknowledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=2&DCODE=125&SCODE=17
    (株)富士ゼロックス総合教育研究所 ITコンサルタント講座担当講師
    http://www.itc-pro.com/multi/index.html

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