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  • 第97回「経営管理指標の作成 指標の作成原則」

    ~ITコンサルタント養成講座~

    皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。このメルマガはシリーズに
    なっており、今回はその第97回です。
    75回で紹介させていただきましたが、74回まで配信しました経営戦略と情報戦略の知識(基礎知識編をお持ちでない方はこのメルマガの終わりの注記をご覧ください。)を用いてITベンダーのITコンサルとして戦略策定を指導するプロセスをストーリーとして組み立てていきます。私の立場は悩みと工夫のITコンサルタントです。

    プロジェクトチームの事業部長の山田氏、営業課長の中川氏、SE課長の上野氏との対話で進めていきます。
    メンバーはすべて当メルマガの愛読者の方々です。ただ、実践は初めてです。
    今日は、戦略マップで経営施策として作成され、インフルエンスダイアグラムで確認された事業施策のモニタリングのための経営管理指標化の前提論議に入っています。
    中川氏:事業施策の整合性と実現可能性を戦略マップとインフルエンスダイアグラムで確認しましたが、この施策をモニタリングできるように管理指標化するって・・・・・
    上野氏:事業施策の中には、指標化し易い施策とそうでない施策がありますね。
    たとえば、IT販売・サービス事業の「財務の視点」の事業施策は利益高向上ですから
    事業目標として利益高として決まりますので、経営管理指標としては“売上高利益率”の
    ように設定は容易ですが、「顧客の視点」施策の顧客満足度向上と言うのは“顧客満足度”でいいのでしょうか? 確か、モニタリングの指標は客観性のある指標でなければいけないと聞いたような気がしますが。
    私 :そうですね。客観性が必要ですね。顧客満足度は客観的ですか?
    山田氏:日経の調査のように第3者ですと可能でしょうが、お客ですから私などが訪問して聞くことになります。そうすると、お客様は担当者や私に気兼ねして余り悪い評価が出てこない傾向にあります。
    私 :そうなんですね。この手の経営管理指標が多いんです。このような場合、顧客満足度が向上した状態を想定して、顧客満足度の代替指標を発想することです。しかも、その指標は、業務プロセスの中で収集でき、且つ計数化できる指標であることが必要です。
    中川氏:そうか、顧客満足度の代替指標か。顧客満足度が向上すると顧客はたくさん買ってくれるようになりますよね。これを指標化すれば良いのかな?
    上野氏:そうですよ。業務プロセスでも通常に収集できて、計数化できる指標と言うことですから、お客がたくさん買ってくれると受注数が増えますので、“受注数”を管理指標にしたらいかがでしょう。
    山田氏:いいんじゃないかな。他に、顧客が満足すれば、お客様も増えていくでしょうから“顧客数”なども管理指標として可能ですね。業務プロセス上のデータとして収集も可能ですし、・・・・
    中川氏:なるほど、分かった。客観性があり、計数化できる指標へ置き換えた代替指標と言うのはビジネス活動で収集できるデータで測定できる指標と言うことですね。そうすると、情報システムで集計しているデータだから、余分な手間を取らずに収集できるということになりますね。
    私 :中川さん、その通り。業務プロセスで取れますから。
    ところで、お気づきのように、事業施策の指標化は指標の発想の仕方に2つの方法があるのです。と言うのは利益高向上のようにそのまま指標化できる施策と顧客満足度向上のように代替指標を設定しないと無理な施策です。
    中川氏:あれぇー、確定した施策を見ると、そのまま指標化出来る施策はほとんどありませんよ。
    私 :財務の視点の施策はそのまま指標化できる施策が多いのですが、その下位の視点の施策はほとんどが代替指標を発想しないとモニタリングの出来ない施策です。
    また、指標化の原則としての“費用対効果が分かること”という条件も加わってきます。
    上野氏:面白くなってきましたね。顧客の視点からの施策の検討から早速、始めましょう!!
    第97回はここで終了します。
    今回は事業施策の経営管理指標化の前提論議でした。
    次回は、顧客の視点以下の経営管理指標を作成検討として「経営管理指標の作成 BSC視点の
    指標」としてその課題を取り上げます。

    ISMリサーチ代表 井上正和
    http://www.ism-research.com/


    (後記)ある方から、“中小企業で経営施策をあるコンサルの下で作成しているのだけれど、動きが取れなくなってしまった。助けてくれないか” という依頼がありました。伺って見まして、その原因がすぐ分かりました。施策がループしていたのです。
    財務の視点と顧客の視点の戦略目標をアクションプランに落とそうとしていたのです。
    4つの視点は因果関係がありますので、このアクションプランは内部業務プロセスの視点と学習と成長の視点の戦略目標と衝突します。メルマガで話しているとおりです。
    ただ、これはキャプランが書いている手順なのです。
    コンサルタントをやる方が注意しなければならないのは、キャプランのような学者業ではないことを認識することです。大学者の言うことはすばらしいアイデアがあり参考になります。
    とすれば、コンサルタントはそのアイデアを参考にしてお客様を満足させる納得の行く方法論を自分で作らないとやっていけないことになります。コンサルタントには学習したものをそのままやっていくなどありえないと思っています。ちょっと、雑感。


    (注1) 「経営戦略」、「情報戦略」の基礎知識を整理したメルマガ本で、この応用編メルマガの
    基礎知識を集大成しています。
    ISMリサーチが提供します絵入り解説で提供しています。
    こちらを参照 http://www.ism-research.com/book-1.htm
    (注2)「経営戦略」、「情報戦略」の基礎知識を今までのメルマガのマグマグの
    バックナンバーから入手することも可能です。
    こちらを参照 http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000118350
    (注3)ITC補資格を取得したい方は「ITコーディネータ補試験想定問題集」がお役に立てればと
    思い準備しました。
    こちらを参照 http://www.ism-research.com/book-3.htm
    (注4)メルマガの配信停止は次のURLをご参照ください。
    http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000118350

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