~ITコンサルタント養成講座~
皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。112回からは、このメルマガでEA(Enterprise Architecture)を取り上げています。
昨年から、電子政府の業務・システム最適化計画のプロジェクトに参加している中で、EAが難しいという意見をよく聞きました。小職も実際の成果物を作る中でかなり苦労しましたし、現在もしています。出版物も多く見受けますが、“帯に短し、襷に長し”の感があります。自分なりにもう少し、わかり易く解説できないものかとの疑問がありました。昨年、私のコースの受講生の方からEAのメルマガをやってくれませんかと要望があり、トライしてみようと思いました。
今日はEAメルマガの第4回です。
前回、情報システム構築の体系化をしたザックスマンモデルを紹介しましたが、このモデルがEAにいかに反映されたのかが今日のテーマです。
ザックスマンモデルの縦軸は製造過程の関与者(ステイクホルダー)の立場で「計画者」、「オーナー」、「設計者」、「構築者」、「構築請負者」、「利用者」の視点からの要因を取り上げました。この視点を経営の設計仕様に対する要望の観点で見ますと、「計画者」や「オーナー」の視点は経営活動・業務遂行の観点で必要な要因であり、「設計者」、「構築者」、「構築請負者」の視点は情報システム部のシステム構築の観点で必要な要因であることが分かります。「利用者」はユーザーの観点となっています。
横軸の5W1Hは「What」として情報システムの対象となるデータやオブジェクトの観点とその他の観点で分類できます。Whatの観点は各ステイクホルダーの目的対象であり、必要情報から必要DBへの展開の要因事項になっています。データを中心とした体系化エリアを表しています。
その他の5W1HはこのWhatの目標を達成するための手段となっていいます。
すなわち、What達成するために「如何にして」、「何処で」、「誰が」、「何時」、「何のために」を定義しているわけです。
これらの手段の経営活動・業務遂行の観点での必要な要因情報化の対象となる業務プロセスを定義することになっています。すなわち、業務プロセスの体系化エリアになっています。
システム構築の観点での設計者と構築者の視点の要因を捉えると、情報を中心としたビジネスプロセスや情報化機能定義が中心になることがお分かりでしょう。これはアプリケーション体系化のエリアの必要性を示唆しています。システム構築の観点でもう一つの構築請負者の視点ではプログラム作成やIT インフラ構築のための技術的要因のエリアの体系化が必要となります。
このように、ザックマンモデルは情報システム構築にはデータエリアの体系化、業務プロセスの体系化、アプリケーションの体系化、技術エリアの体系化の4点が必要であると言うことを表現していたわけです。
EAではこの4つのモデルをそれぞれBA(Business Architecture)、DA(Data Architecture)、AA(Application Architecture)、TA(Technical Architecture)として整理しました。BAとは業務プロセスの体系化、DAとはデータエリアの体系化、AAとはアプリケーションの体系化、TAとは技術的要因エリアの体系化を指しています。
情報システム化はEAに基づいて実施することで、標準化でき合理的・効率的な構築が可能と言うわけです。
米国のFEAF(Federal Enterprise Architecture Frame)は1993年の国家事業評価法に基づいた調査で、IT投資プロジェクトの半数以上が失敗であることが判明し、連邦政府の情報システム調達制度に関する改革としてスタートしました。さて、何故日本版EAは何故スタートしたのか?次回のテーマとします。
第115回はここで終了します。
今回は「EA出現の背景-その1」として、ザックマンモデルを中心に紹介しました。
次回は「EA出現の背景-その2」で日本版EAを策定するに至る課題を取り上げます。
ISMリサーチ代表 井上正和
question@mail.ism-research.com
(雑感)ITC協会の出した新ガイドラインに基づいて記述した解説本「ITコーディネータ IT経営の最新知識」(アスキー)の発売が2月20日に決まりました。大幅な原則、プロセスの変更、そしてEA、SECI、リスク、個人情報保護法、ITIL等多くの手法やリファレンスが組み込まれていたことから整理するのに苦労しました。最初の黒本と呼ばれた解説書から3冊
目になり、漸く納得した本になったと思っています。
また、この本を基に(株)グローバルテクノで「ITコーディネータ合格速習コース」を開催しようと思っています。
よろしければ、更新の方にご紹介ください。
ここです → http://www.gtc.co.jp/semn/isc/itc.html
(注1) 「経営戦略」、「情報戦略」の基礎知識を整理したメルマガ本で、この応用編メルマガの
基礎知識の集大成。
ISMリサーチが絵入り解説で提供していますので、まとめには最適。
こちらを参照 http://www.ism-research.com/book-1.htm
(注2)「経営戦略」、「情報戦略」のオンサイト研修を実施しています。適正な価格で、カスタマイズした実践的コースを提供します。
こちらを参照 http://www.ism-research.com/course-1.htm
(注3)「経営戦略」、「情報戦略」の基礎知識を今までのメルマガのマグマグの
バックナンバー(無料)から入手することができます。
こちらを参照 http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000118350
(注4)小職が実施している主な研修機関の研修コースは以下の通りです。
■グローバルナレッジ(株)
http://www.globalknowledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=1&DCODE=29&SCODE=170
■(株)富士ゼロックス総合教育研究所
http://www.itc-pro.com/multi/index.html#it_training
(注5)メルマガの配信停止は次のURLをご参照ください。
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