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  • 第122回「最適化計画策定プロセス-全体プロセス」

    ~ITコンサルタント養成講座~

    皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。112回からは、このメルマガでEA(Enterprise Architecture)を取り上げています。
    EAは日本が最初に公的に発表したソフトエンジニアリングと思っています。昨年から、電子政府の業務・システム最適化計画のプロジェクトに参加している中で、EAが難しいという意見をよく聞きまし
    た。小職も実際の成果物を作る中でかなり苦労しましたし、現在もしています。出版物も多く見受けますが、“帯に短し、襷に長し”の感があります。自分なりにもう少し、わかり易く解説できないものかとの疑問がありました。昨年、私のコースの受講生の方からEAのメルマガをやってくれませんかと要望があり、トライしてみようと思いました。
    今日はEAメルマガの第11回です。

    前回まででEAの概要は掴まれたと思います。今回からはEAのフレームワークに沿って業務システムを作成していく手順とその手法を見ていこうと思います。従来、私たちが民間企業で実践してきたことと対比しながら見ていくと良くわかると思います。
    ユーザー企業の立場で業務システムを導入しようとする場合、RFP(Request For Proporsal)を出し、ITベンダーを選定しその協力の下に「要件定義」、「基本設計」、「詳細設計」、「製造・テスト」、「システム移行」の開発フェーズを通して「システム運用」と進みました。
    一方、ITCプロセスでは経営戦略に沿った情報システム作りのプロセスですので、「経営戦略策定」、「IT戦略策定」、「IT資源調達」、「IT導入」、「ITサービス活用」の5つのフェーズを推奨しています。ITCプロセスはRFPを出す「IT資源調達」の前に経営戦略とIT戦略策定があります。
    EAの対象とするフェーズはITCプロセスのIT戦略策定のフェーズに該当します。このフェーズを「最適化計画策定フェーズ」と言います。政府の業務システム構築には経営戦略策定のフェーズは組み込まれません。経営戦略に相当する部分は国会で法律として決定されてきますので、その法律に沿って円滑に業務遂行するための情報システムの構築となるからです。法律化された業務ですので、お役人の業務規定書は六法全書がそれに相当しますから、六法全書片手に仕事をしているとよく言われています。
    この業務をIT化するために、最適化計画策定フェーズにおける作業手順と仕様書、活用手法等を規定し、共通なガイドラインとして「業務・システム最適化計画策定指針(ガイドライン)」(現在は第4版)が作成され発表されました。
    URL→ http://www.e-gov.go.jp/doc/20050202doc.pdf
    最適化計画策定フェーズの作業のステップは「現状分析」→「見直し方針の作成」→「将来体系の作成」→「移行計画の作成」の4ステップです。このフェーズの終了後、「RFP」が作成され、ITベンダーとの「契約」、「開発」、「運用/保守」、「モニタリング」というステップを踏むことになります。
    最適化計画策定フェーズの4つの作業ステップを概観してみましょう。
    「現状分析」では現行の業務プロセスと機能、情報等をBA、DA、AA、TAのEAフレームに沿って整理します。「見直し方針の作成」では業務としての目標を達せするための改善/改革要件をSWOT分析等を活用して見直し方針として策定します。
    「将来体系の作成」ではこの見直し方針に沿ってあるべき業務プロセス、機能、情報等をBA、DA、AA、TAの将来体系EAとして作成します。「移行計画の作成」は将来体系があるべき姿としての目標業務システムですので、そこに至るまでの移行のステップを策定し、現行業務の以降方針を策定します。
    以上の4つのステップを通して、RFP要件を定義済ます。
    このステップが最適化計画といわれるフェーズです。政府調達の前段のRFPを作成するまでのフェーズを政府自身で作成するようになったと言うことは大変な変革です。また、この手順を標準手順、手法として民間企業が活用できるためのリファレンスとしても役立てようとしているわけです。
    EAの最適化計画策定フェーズを述べてきました。次回からこのフェーズの具体的な設計手法や内容に入って行きましょう。
    第122回はここで終了します。
    今回は「最適化計画策定プロセス-全体プロセス」を紹介しました。
    次回は「現状分析-分析手順」をとりあげます。

    ISMリサーチ代表 井上正和
    question@mail.ism-research.com


    (雑感)先週は、日経BP社主催の「IT Trend 2006」に出席してきました。全社的な観点でIT化を図れない企業は淘汰されると言うのが基本的なトーンでした。その中でも、基調講演でセコムの木村昌平会長の講演が強く印象に残りました。セコムは46期増収基調を続け、2005年の知的潜在力日本一企業として、製造業は「トヨタ」、非製造業は「セコム」として表彰された先端企業です。会長は“パトロールと警備からITによる遠隔監視へ展開し、100万件の顧客を有しています。ITを活用せずにそのままやっていたら300万人の社員が必要であったと思います。これは不可能なことです。より大きな社会貢献が出来るのはITのおかげです。
    自らの創造的破壊とは「現自社を仮想敵国にして、変化に対応するのではなく、変化させる側に立つことです。ユビキタスの世界はインプットすら無くしてしまいます。社会の活動実態をそのまま反映したIT化が求められるようになるでしょう。”
    経営戦略とIT化を一体として捉えられ、IT活用の哲学とその実践力に感銘した次第です。


    (注1)「ズバリ!経営戦略立案ソフト」を開発し、発売開始しています。
    経営戦略目標から部門の行動計画まで、経営者が容易に、体系的に作成できるパッケージです。
    こちらです。 http://e-site-frontier.kir.jp/index-11.html
    (注2) ITコーディネータガイドラインV1.0対応の「ITコーディネータ試験想定問題集」と
    「ITコーディネータ試験対策コース」を開発しました。
    問題集はこちらを参照 http://www.ism-research.com/book-3.htm
    研修コースはこちらを参照 http://www.gtc.co.jp/semn/isc/itc.html
    (注3) 「経営戦略」、「情報戦略」の基礎知識を整理したメルマガ本で、この応用編メルマガの
    基礎知識の集大成しました。
    ISMリサーチが絵入り解説で提供していますので、まとめには最適です。
    こちらを参照 http://www.ism-research.com/book-1.htm
    (注4)「経営戦略」、「情報戦略」のオンサイト研修を実施しています。適正な価格で、カスタマイズした実践的コースを提供します。
    こちらを参照 http://www.ism-research.com/course-1.htm
    (注5)「経営戦略」、「情報戦略」の基礎知識を今までのメルマガのマグマグの
    バックナンバー(無料)から入手することができます。
    こちらを参照 http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000118350
    (注6)小職が実施している主な研修機関の研修コースは以下の通りです。
    ■グローバルナレッジ(株)
    http://www.globalknowledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=1&DCODE=29&SCODE=170
    ■(株)富士ゼロックス総合教育研究所
    http://www.itc-pro.com/multi/index.html#it_training
    ■(株)グローバルテクノ
    http://www.gtc.co.jp/semn/isc/itc.html
    (注7)メルマガの配信停止は次のURLをご参照ください。
    http://www.mag2.com/m/0000118350.html

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