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  • 第144回「財務諸表アサーション」

    ~ITコンサルタント養成講座~

    皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。137回からは、このメルマガでIT内部統制を取り上げます。
    日本版SOX法といわれる内部統制の外部監査実施は2008年4月から開始されます。日本版SOX法による内部統制の対象企業は上場企業です。しかし、今年6月の新会社法では資本金5億円以上又は負債200億円以上の企業が内部統制の対象となります。対象会社数は10万社に膨れ上がります。10万社が対象ということは顧客や取引先を考えると内部統制を実施している企業が必ず営業活動において存在することになります。そういった企業は自社の取引先は内部統制が出来ている会社か否かの観点で取引を進めることになりますから、全ての企業が関係してくることになります。日本版SOX法ではこの内部統制の中でIT統制がきわめて重要な役割を果たします。
    このメルマガでは、“IT内部統制として如何に対処すべきか”の観点で解説していきたいと思います。

    今日はIT内部統制メルマガの第8回です。
    内部統制の目的である“財務報告の信頼性”確保の判断基準として、財務諸表アサーションがあります。
    内部統制の6つの基本構成要素(第142回)は内部統制の目的のための実施要件でしたが、財務諸表アサーションは内部統制目的の達成を判断する監査要点です。逆の見方をしますと、業務プロセスが財務諸表アサーションを遵守できるように、6つの基本構成要素の仕組みづくりを行えば、“財務報告の信頼性”を確保できるということです。7つのアサーション(監査要点)があります。
    ◆「実在性」:資産および負債が実際に存在し、取引や会計事象が実際に発生していることを言います。具体例としてあげますと、“貸借対照表に計上されている製品が販売可能の状態の実在庫として存在実在していることや売上計上が実際に履行された取引であること”などはこの実在性に当ります。
    ◆「網羅性」:計上すべき資産、負債、取引や会計事象を全て記録していることをいいます。
    具体的には、“全ての商品購入や販売、給与支払等、財務諸表の勘定科目の増減となる取引が漏れなく記録され財務諸表に反映されていること”に当ります。
    ◆「評価の妥当性」:資産及び負債を適切な価額で計上していることです。例えば、“市場性のある有価証券は時価基準による評価を行っているや在庫商品を時価評価すること”などが該当します。
    ◆「期間配分の適切性」:取引や会計事象を適切な金額で記録し、収益および費用を適切な期間に配分していることを言います。例えば、“固定資産は取得原価で記帳され、規則的に減価償却されていること”などがそれに当ります。
    ◆「権利と義務の帰属」:計上されている資産に対する権利および負債に関する義務が企業に帰属していることをいう。例えば、“リース資産として計上された金額は当該資産に対する権利の対価であるし、買掛金として計上された金額は債務としての義務です。そのような権利、義務の帰属を明確にすること”が該当します。
    ◆「表示の妥当性」:財務諸表において項目が適切に分類され、表記され、公表されていることをいう。例えば、“流動負債に分類された借入金は一年以内に決済される”などは代表的な例です。
    以上の財務アサーションは「独立行政法人に対する会計監査に係る報告書」(財政制度等審議会)の実施基準の基本原則から引用したものです。会計監査人が監査する上で遵守し無ければならない判断基準としての原則です。
    日本版SOX法は“財務報告の信頼性”を目的として法制化しましたので、この7つの財務諸表アサーションが遵守した財務諸表を作成できる内部統制プロセスの構築が求められると言うことです。
    今回はここで終わります。
    この内部統制プロセスはIT化されているのが通常でしょう。そこでIT統制の必要性が浮上しました。次回のテーマとします。
    次回は「IT統制の構造」をテーマに取り上げます。


    (雑感)先日、オンサイトであるSI企業の部課長さんやそのレベルの方への経営戦略と情報戦略策定についてのワークショップを行いました。12-13名で、ほとんどの方がこのようなコース始めてでした。心配しながら進めたのですが、皆さんよく理解されていました。SWOTやBSC、ITガバナンスと言った経営用語は概ね聞かれ、若干の知識ベースはある方たちだと思いました。 コース開始前の「コースへの出席目的」を聞きますと、“経営者と話せる営業やSEでありたい。”がほとんどです。IT化がIT経営に入り込んできたことを実感しています。
    最近はこういった経営戦略や情報戦略といったコースを実施されるところが多く、5年前の状況とは隔世の感がします。ITCの政策が5年前でした。
    いろんな政策の実現時期を見ますと、政府の施策は5年後を予測することが可能なような気がします。


    (注1)「ズバリ!経営戦略立案ソフト」を開発し、発売開始しています。
    経営戦略目標から部門の行動計画まで、経営者が容易に、体系的に作成できる
    パッケージです。
    こちらです。 http://e-site-frontier.kir.jp/index-11.html
    (注2) ITコーディネータガイドラインV1.0対応の「ITコーディネータ試験想定問題
    集」と「ITコーディネータ試験対策コース」を開発しました。
    問題集はこちらを参照 http://www.ism-research.com/book-3.htm
    研修コースはこちらを参照 http://www.gtc.co.jp/semn/isc/itc.html
    (注3) 「経営戦略」、「情報戦略」の基礎知識を整理したメルマガ本で、この応用編
    メルマガの基礎知識の集大成をしました。
    ISMリサーチが絵入り解説で提供していますので、まとめには最適です。
    こちらです。 http://www.ism-research.com/book-1.htm
    (注4)「経営戦略」、「情報戦略」のオンサイト研修を実施しています。適正な
    価格で、カスタマイズした実践的コースを提供します。
    こちらです。 http://www.ism-research.com/course-1.htm
    (注5)「経営戦略」、「情報戦略」の基礎知識を今までのメルマガのマグマグの
    バックナンバー(無料)から入手することができます。
    こちらです。 http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000118350
    (注6)小職が実施している主な研修機関の研修コースは以下の通りです。
    ●株式会社 アスキー
    http://ascii-business.com/abiz/itseminar/
    ●グローバルナレッジ(株)
    http://www.globalknowledge.co.jp/reference/Reference.asp?KBN=1&DCODE=29&SCODE=170
    ●(株)富士ゼロックス総合教育研究所
    http://www.pm-fxli.com/multi.html
    ●(株)グローバルテクノ
    http://www.gtc.co.jp/semn/isc/itc.html
    (注7)メルマガの配信停止は次のURLをご参照ください。
    こちらです。⇒ http://www.mag2.com/m/0000118350.html

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