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  • 第264回 「BCP文化の定着:その1 」

    ~ITコンサルタント養成講座~
     

    皆さん、こんにちは! 当メルマガを担当しています井上正和です。

    245回からは、このメルマガでBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を取り上げます。 BCPとは災害やテロ等の経営リスクから企業経営を守る経営リスク対応計画で、ISO化がスタートしています。平成17年3月、経産省はITに関するBCPガイドラインを発表し、内閣府は自身に関するBCPガイドラインを発表しました。
    平成18年2月には、中小企業庁は「中小企業BCP策定運用指針」として、BCP導入の具体的なガイドラインを提供しています。平成21年には英国のBSIが提供するBCM(Business Continuity Management:事業継続管理)のB25999-2:2007による認定活動がJIPDECにおいて実施予定です。
    調達がグローバルになっていくに従って、中小・中堅企業や大企業も世界中の調達企業からBCP整備の有無を問われてきています。BCPの整備の無い企業は今後生き残っていけない状況となるかもしれません。このメルマガでは、“BCPに対し企業はどのような対応を求められるのか”を解説していきたいと思います。

    今日はBCPメルマガの第20回です。 「BCP文化の定着」を取り上げます。
    緊急事態発生時に従業員がBCPを有効に活用できるようにするためにはBCP運用に対する
    経営者の前向きな姿勢とBCPに関する訓練や教育が積極的に行われ、「BCP文化」とすること
    です。文化にするためには、
    「従業員へのBCP教育を実施する」、「BCP訓練を実施する」、そうして「BCP文化を醸成する」 ことです。

    ◆「従業員へのBCP教育を実施する 」とは、
    従業員に対しBCP教育を通してBCPを会社に定着させるために継続的にBCP教育を行うことです。そのためには、まず、
    「従業員にBCPを受け入れてもらう」ことです。
    BCPや防災に関する社外セミナーへの参加、社内ディスカッションや勉強会を開催し、従業員への意識づけを行います。さらに、
    「防災や災害時対応に関する知識や技能を従業員に身につけてもらう」ことです。
    心肺蘇生法等の応急救護の講習会への積極的な参加を促し技能を身につけさせる。

    ◆「BCP訓練を実施する 」
    BCP教育と併せて定期的な訓練を行うことにより、
    ・策定したBCPの実効性を評価する
    ・各従業員のBCPに対する理解を深め、緊急事態は政治での各自の役割を明確に認識
    させる
    ・計画を実際に行うことでBCPの不備や欠陥等の改定を行う
    ・従業員間での連携・協力を促す
    従業員訓練のポイントは、「BCP全体訓練を始から行うのではなく、防災訓練に要素訓練を組み込み定着させていく」ために以下の事項を考慮して進めることです。
    ・机上訓練:策定したBCPに対する役割や活動に対する妥当性の議論
    ・電話連絡網・緊急時通報診断
    ・代替施設への移動訓練:バックアップの向上や事業所を有している場合の予行演習
    ・バックアップしているデータを取り出す訓練:電子データや書類の取り出し訓練
    ・BCP全体を通して行う訓練(総合訓練) など

    ◆ 「BCP文化を醸成する 」
    BCP活動が日常においても自然に実現されるようなBCP文化の醸成することまで進めておくことです。そのためには、経営者、従業員ともに意識しておかなければならないことがあります。
    「経営者が意識しておかなければならないこと」として
    緊急事態が発生して、事業を継続するためには従業員の協力が必須ですので、
    ・BCPに対する経営者の熱意と行動を従業員に理解してもらう
    ・従業員の安全や雇用を死守するという姿勢を見せる
    などがありますし、
    「従業員が意識しなければならないこと」には、
    ・緊急時に中核事業を継続させるのは従業員自身である意識をもつ
    ・日頃より、経営者のBCPに対する熱意と行動を理解し、自身の問題として捉える
    などがあります。

    今回はここで終わります。
    次回は、このBCP講座テーマの最後として「BCPの診断・維持・更新」を取り上げます。
     

    (雑感)5年ほど前、日経産業新聞の記者にインタビューを受けた時に、“BSCはどのくらいの企業が有効活用されていますか?”と聞いたことがあります。“上場企業の半分は一応導入していますが、活用できているところはその中の2割でしょうか。”が答えでした。
    つまり、BSC全盛時代でも情報企業の1割が活用しているにすぎなかったようです。今もあまり変わっていないと思います。どうも、戦略マップを単なるお絵かきツールになっているきらいがあります。
    経営ビジョン(事業ビジョン)との連携、戦略マップの検証、有効な業績管理指標への展開の実践的裏付けがなおざりになっています。したがって、ある時期の一時的な参考ツールにであり、重要な経営ツールとして信頼して活用する手法となっていないと感じます。
    しっかり補完して、実践的に使えば素晴らしいツールだと思っているのですが。


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                        代表 井上 正和
              e-Mail:inouemas@axel.ocn.ne.jp
            URL:http://www.ISM-Research.com/
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