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  • 第282回 「IT化目標の見える化-その2」

    ~ITコンサルタント養成講座~

    皆さん、おはようございます! 当メルマガを担当しています井上正和です。

    266回からは、「業務プロセスの見える化環境」を取り上げます。 皆さんもご覧になったかもしれませんが、
    2008年12月の日経コンピュータにはこんなデータが掲載されていました。
    プロジェクトのマネジメント要件はQ(Quality)、C(Cost)、D(Delivery)と言われていますが、
    このすべての要件を遵守できたプロジェクトは3.8%、納期順守率だけを見ますと19.06%。
    この調査対象ITプロジェクトは5億円以上のれっきとした大型プロジェクト、
    エンタープライズシステムでした。
    その原因は“要件定義の品質の悪さ” 。つまり、設計の見える化が出来ていないことにあります。

    このメルマガでは、エンタープライズシステム構築における“見える化設計”を念頭に置いて
    経験を踏まえて話してみようと思います。皆様とのメルマガ討論もできればと思います。

    今日は「見える化設計」メルマガの第17回です。 「IT化目標の見える化-その2」を取り上げます。

    ビジネス目標が設定されますと、IT化目標に変換してエンタープライズシステムの構築目標
    とする必用があります。このIT化目標変換にはCOBITの情報要請規準が適切と思います。
    この規準には、「有効性」、「効率性」、「機密性」、「インテグリティ」、「可用性」、
    「コンプライアンス」、「信頼性」の7つの情報化目標規準が設定されています。

    ◆「有効性」とは、提供する情報がビジネス目標を達成する上で有効であることです。
    たとえば、「XX地区の営業提案力強化」がビジネス目標としましょう。
    そうしますと、「商品の地区別売り上げ推移が把握できる」というIT化目標は、売上向上に
    対する対策作りには有効な情報となるはずです。また、

    ◆「効率性」とは、提供する情報が効率性を向上される情報であることです。
    たとえば、「経理業務処理の省力化」と言うビジネス目標を想定してみましょう。
    現在、月次決算を5人の経理要員で5日間要していた作業が、IT化目標「月次B/S、
    P/Lの自動作成」によって、2人の2日間で月次決算が可能になればビジネス目標が
    達成されることになります。
    このようにビジネス目標、BSCの用語で言えば「戦略目標」は、IT化を推進する
    IT化目標に変換することが必要になってきます。

    IT化目標に向けた「情報要請規準」には、IT化目標に対するある特性があります。
    7つの特性の中で「有効性」と「効率性」は、ビジネス目標に直接かかわってくる目標です。
    経営戦略から展開されたビジネス目標や現行プロセスの見える化改善に対する
    プロセス改善目標などはこれらの規準がIT化目標として直接関係してきますが、
    他の5つの規準はビジネスプロセス目標に直接的関与するというより、「有効性」、
    「効率性」の目標を支援するIT環境にかかわる間接的な目標規準を提供することになります。

    今回はここで終わります。
    次回は「IT化目標の見える化-その3」をテーマにしようと思います。


    (雑感)先週、「IFRSリテラシー」(戸村智憲 著)を読んでいました。IFRS(International
    Financial Reporting Standards:国際会計基準)は、全く会計処理が変わりますね。
    その中で、面白い処理を1つ。“有給休暇や産休を認めている企業は多いのですが、
    この処理は負債勘定としてBS上に記載する”ということになるそうです。
    理屈は、与えられた休暇日数は労働対価として費用計上する必要があるし
    未消化分は負債となるということです。論理的です。
    IFRSが従来のP/L(損益計算書)主体ではなく、財政状態計算書(従来のB/S)をベースに
    実態に即した原則主義に依存していることに由来しています。
    企業にとっては厳しいですが、サラリーマンの方には、ゆとり生活ができる良い制度に
    なるかもしれません。両刃の剣です。
    IFRSは、J-SOXに次いで大きな変革になりそうです。調べて、またメルマガしようと思います。
     

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    代表 井上 正和
    e-Mail:inouemas@axel.ocn.ne.jp
    URL:http://www.ISM-Research.com/
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