~ITコンサルタント養成講座~
皆さん、おはようございます! 当メルマガを担当しています井上正和です。
266回からは、「業務プロセスの見える化環境」を取り上げます。
皆さんもご覧になったかもしれませんが、2008年12月の日経コンピュータにはこんなデータが掲載されて
いました。プロジェクトのマネジメント要件はQ(Quality)、C(Cost)、D(Delivery)と言われていますが、
このすべての要件を遵守できたプロジェクトは3.8%、納期順守率は19.06%。この調査対象ITプロジェクトは
5億円以上のれっきとした大型プロジェクト、エンタープライズシステムでした。
その原因は“要件定義の品質の悪さ” 。つまり、設計の見える化が出来ていないことにあります。
このメルマガでは、エンタープライズシステム構築における“見える化設計”を念頭に置いて経験を踏まえて
話してみようと思います。皆様とのメルマガ討論もできればと思います。
今日は「見える化設計」メルマガの第2回です。 「業務プロセスの定義要素」を取り上げます。
“業務プロセス(業務処理)を定義づける要素は何か?”をある研究会で議論したことがあります。
議論では、8つの要素を定義すればよいとの結論になりました。
その要素とは、「前状態」と「後状態」、「入力データ」、「出力データ」、「シナリオ(事業)」、「資源」、
「組織」、「ルール」の8個です。
1つずつ説明していきましょう。まず、
(1)「前状態」と「後状態」とは
プロセス(OR業務処理)の実施前と実施後の状態を規定することです。この状態を定義することで
このプロ セスの目的が明確になります。たとえば、“欠品の発生”や“請求書作成依頼”など
はこの「前状態」の定義です。「後状態」は“発注書発行”や“請求書発行”といった後続プロセスへの
イベント発生がその状態を表します。
(2)「入力データ」と「出力データ」
プロセスの機能要件を規定するプロセス定義要素です。“欠品の発生”に対する「入力データ」は
欠品伝票や欠品トランザクションなどの商品名や欠品数量等になります。「出力データ」は発注伝票
としての発注データとなります。
(3)「シナリオ」とは
一般に、商品/サービスや事業と考えてよいでしょう。このシナリオがプロセス機能を定義する要素に
なります。たとえば、「受注処理」という対象となる業務プロセスはパソコン受注とSI受注では処理内容
が変わるのは自明のことです。言い換えれば、業務プロセスはシナリオを前提に作成されると言った
ほうがよいかもしれません。
(4)「資源」とは
入力データを出力データに変換するために使用する参照、または活用する資源です。
マスターファイル等やアプリケーションツールやサーバー、ネットワーク等のIT環境があります。
(5)「組織」とは
組織とは企業活動における組織機能のことです。どの部門や誰がこの業務プロセスを担当するかで
プロセスの手続きが変わってきます。そうしますと、業務プロセスを定義するということは部門ミッション
を定義することと強く関係付けられることになります。
(6)標準(ルール)とは
業務処理規定などの処理基準です。処理プロセスの手続きが変わってきます。たとえば、欠品処理を
取り上げましても、「安全在庫」や「発注ロット」という基準を設けますと在庫があっても発注処理に連携
しますし、発注ロットまとめという処理機能が存在することになります。
つまり、標準(ルール)は追加のプロセスや業務機能を作り出す要素となっています。
業務プロセスを定義するということは、業務プロセス・トポロジーが必要になると思われませんか?
BPMS(Business Process Management Suite)ではこのトポロジーが必須となっています。
今回で終わります。
次回は「経営リスクと見える化」をテーマにしようと思います。
(雑感)先週、旭山動物園に行ってきました。上野動物公園の集客を超える日もあるというのでどんな
ところか 興味津津。行って納得しました。
平日でしたが、ツアーバスや駐車場もほぼ満杯でしたが、園内はゆったりとして広大な敷地で清潔な
公園の感がありました。動物のフンのにおいは全くありません。動物たちの檻は段差のある2-3階建の
かなり広範囲はスペースを移動できるように作られており、観客は各階のガラス窓から動物の観察が
出来るようになっています。閲覧回廊にある動物の特性を記述した解説が丁寧で動物の動きの意味を
興味を持って見ることが出来るようになっていました。
水面すれすれから見る白熊のダイビングや水中通路からみるペンギンの水中飛翔(泳いでいるのですが
そう見えます)など。どこも面白い!
ショウーではないのですが、特徴を理解してみるとそのままでショウーを見ている気がしました。観客も
そうですが、檻にいるというより動物が自由に動きまわる姿が印象的でした。
お客も動物も飼育係もWin-Winで楽しそう。ビジネスもこうありたいものです。
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