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  • 第288回 「情報モデル(アプリケーション)」

    ~ITコンサルタント養成講座~

    皆さん、おはようございます! 当メルマガを担当しています井上正和です。

    266回からは、「業務プロセスの見える化環境」を取り上げます。 皆さんもご覧になったかもしれませんが、2008年12月の日経コンピュータにはこんなデータが掲載されていました。
    プロジェクトのマネジメント要件はQ(Quality)、C(Cost)、D(Delivery)と言われていますが、このすべての要件を遵守できたプロジェクトは3.8%、納期順守率だけを見ますと19.06%。この調査対象ITプロジェクトは5億円以上のれっきとした大型プロジェクト、エンタープライズシステムでした。

    その原因は“要件定義の品質の悪さ” 。つまり、設計の見える化が出来ていないことにあります。
    このメルマガでは、エンタープライズシステム構築における“見える化設計”を念頭に置いて経験を踏まえて話してみようと思います。皆様とのメルマガ討論もできればと思います。

    今日は「見える化設計」メルマガの第21回です。 「情報モデル(アプリケーション)」を取り上げます。

    前回のジェネリックモデルで情報モデルの重要性を述べました。情報モデルとはデータベースの関係性を記述したモデルです。
    一般に、業務プロセスの分析はDFD(Data Flow Diagram)等を用いて記述されるのですが、エンタープライズシステムを設計する上で重要なのはその業務プロセスで使用する情報の定義および他業務プロセスとの情報との整合性定義です。システム化では業務機能を情報の変換機能と捕らえます。たとえば、「発注処理」という機能は「欠品情報」というインプットを受けて、「発注伝票」というアウトプットに変換する。その変換のために「仕入先マスター」や「商品マスター」を使用しているという見方です。

    この観点は業務機能での見方ですが、情報モデルの見方ですと「仕入先マスター」、「商品マスター」および「欠品情報」と「発注情報」のトランザクションがあれば発注処理はできる。という見方になります。
    この見方で情報モデルを体系化していきますと、業務機能および業務プロセスに必要なすべてのマスターファイルとトランザクションファイルとそのファイルとの業務関係性が定義できます。
    たとえば、受注業務の情報モデル、発注業務の情報モデル、・・・という単位で整理し、販売情報モデルという括りで上位の業務情報モデルとして階層構造として整理することが可能になります。
    エンタープライズシステムのような膨大なDBを有するシステムを精度高く設計していくためには、
    単なるマスターファイルやトランザクション定義ではなく、業務プロセスと関係付けられた情報モデルの定義が必須となります。

    以前、ある大手自動車メーカーでグローバル部品表化プロジェクトが完了したときに、プロジェクトリーダーの方が“成功の最大の要因は、DBの設計構造がぶれなかったことです。”とおっしゃっていたのは印象的でした。将に、情報モデル設計の賜物と言えます。

    今回は、業務設計における情報モデルを述べましたが、モニタリングに向けた情報モデルの定義も必要になります。
    今回はここで終わります。
    次回は「情報モデル設計(モニタリング)」をテーマにしようと思います。

    (雑感)先週、ITコンサルタントの先輩に会いました。生産管理を中心として業務コンサルを長年
    やっているプロフェッショナルです。まさに業務コンサル。一方、私は見える化コンサル。
    話していて両方必要ですねと言うことになりました。業務プロセスの見える化コンサルが第一ステ
    ップ、業務プロセスでの課題が無くなったら業務機能の課題を改善するのが業務コンサルと言う
    わけです。
    やはり、違うジャンルの方と話してみると、新しい発見がある。そのあと、いい酒で楽しみました。


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            (有) 情報戦略モデル研究所(ISM研)
            ITコーディネータ協会認定 研修実施機関
                          代表 井上 正和
               e-Mail:inouemas@axel.ocn.ne.jp
             URL:http://www.ISM-Research.com/
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