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  • 第276回 「戦略プロセスと基幹業務プロセス」

    ~ITコンサルタント養成講座~


    皆さん、おはようございます! 当メルマガを担当しています井上正和です。

    266回からは、「業務プロセスの見える化環境」を取り上げます。
    皆さんもご覧になったかもしれませんが、2008年12月の日経コンピュータには
    こんなデータが掲載されていました。
    プロジェクトのマネジメント要件はQ(Quality)、C(Cost)、D(Delivery)と言われて
    いますが、このすべての要件を遵守できたプロジェクトは3.8%、納期順守率だけを
    見ますと19.06%。この調査対象ITプロジェクトは5億円以上のれっきとした
    大型プロジェクト、エンタープライズシステムでした。
    その原因は“要件定義の品質の悪さ” 。つまり、設計の見える化が出来ていないことにあります。

    このメルマガでは、エンタープライズシステム構築における“見える化設計”を
    念頭に置いて経験を踏まえて話してみようと思います。
    皆様とのメルマガ討論もできればと思います。

    今日は「見える化設計」メルマガの第11回です。 「戦略プロセスと基幹業務プロセス」を取り上げます。

    273回で戦略プロセスのプロセス分解と課題情報の捉え方を記述しました。
    エンタープライズシステム設計の観点で捉えますと、この戦略プロセスは
    情報設計の一面の見方です。
     よく失敗しますのが、この経営戦略に必要な戦略情報を「見える化」することでエンタープライズ
    システムの情報設計が完了したかのように錯覚することです。
    すぐ気づくことは、この戦略情報を“どのプロセスから収集するのか”、そして“そのプロセス
    から収集は可能なのか”の2点です。
    つまり、戦略判断情報の設計をするには前提としての現行業務プロセスの見える化設計が
    できていることが前提ということです。

    戦略判断情報というのは、経営戦略実現の為のトップダウン情報ですから、収集すべき
    情報という“経営にとってのあるべき情報”として設計されますので、トップダウン情報です。
    戦略判断情報は売上向上やコスト削減などを目標に経営活動を「有効に」、「効率的」に
    遂行する「戦略判断の的確性」が目的になります。
    一方、現行業務プロセスには、各プロセス階層ごとに多く課題を有していますし、組織ミッション
    との整合性も取れていないという状態が一般的です。
    基幹業務プロセスは、業務情報の「正確性」、「迅速性」をもって業務遂行を円滑にするための
    ボトムアップのプロセスの連携性の設計になります。
    エンタープライズシステムを設計するときには、この2種類の情報の設計を扱うことになりますし、
    その順序が出てきます。

    「現行業務プロセスの情報の見える化」、「組織ミッションの見える化」、そして「戦略判断情報
    の見える化」の順に進めていくことが必要であることがお分かりなると思います。
    この手順で「現行プロセスの見える化」から「あるべきプロセスの見える化」と進めていきます。
    以前、構造化設計のテキストに業務システムの設計プロセスステップが記述されていました。

    次回はこのステップを使用して設計手順を追ってみようと思います。
    今回はここで終わります。
    次回は「構造化設計と業務の見える化手順」をテーマにしようと思います。


    (雑感)あれだけ騒いだJ-SOX法、どうなったと思いますか?
     今年3月度決算企業に対する監査結果と今後の焦点をある会計士の話から要約します。
     対象企業2,605社のうち内部統制報告書に対する重要な欠陥は56社(2.1%)。
     米国の17%平均に比べると極めて正常。経産省の「システム監査基準 追補版」に代表される
     IT統制は“非有効”として対象としなかった企業が多かったようです。
     その背景は、金融庁ガイドラインにありました“業務プロセスに係る内部統制が有効であれば、
     IT統制は必須ではない”の文言と監査会社にIT統制を実施できる監査人が少なかったという
     ことにあるようです。 2年目の内部統制のポイントは ①内部統制のキーコントロール項目の
     整理・削減 ②IT統制の有効化監査会社の準備が出来て、IT統制が必須事項となるようです。
     真面目に1年目にIT統制を実施したところには釈然としない対応ですね。

     

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             e-Mail:inouemas@axel.ocn.ne.jp
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