~ITコンサルタント養成講座~
第357回 「業務プロセスの階層化-EA」
皆さん、おはようございます! 当メルマガを担当しています井上正和です。
コンサルやワーキンググループ等、現場で実践していて感じていることからテーマを取り上げます。
今日は「業務プロセスの階層化」です。
前回、サプライチェーン観点でSCORの階層化モデルの考え方を取り上げました。
日本では政府のIT化に向けた取り組みであるEA(Enterprise Architecture)に
業務プロセスの階層化が提供されています。
SCORではマテリアルフローに沿ったサプライチェーンとしての業務階層レベル3までの
リファレンスを提供していました。
SCORとの違いは、対象業務は一般の業務全般に適用できることです。
記述手法や手順を「最適化計画ガイドライン」として提供し、リファレンスは先行して作成した
モデルを業務をリファレンスとする構成になっています。
業務プロセスの階層化にDMM(Diamond Mandara Matrix)を活用しているのが特徴です。
階層化を各層ごとに最大8つの業務機能で定義し、階層化していく手法です。
ちなみに、最大の業務機能定義で階層化しますと、
第1階層は8個の業務機能、第二階層は82=64個の業務機能、第3階層は83=512個の
業務機能に分解できます。
業務機能階層の各機能を最大8個という数量を決めることで業務粒度の整合性を持たせようということです。
業務粒度とは業務機能の括りの大きさ度合いのことです。
業務プロセスを階層化するときには必ず必要になる用語です。
たとえば、「事業」というのは、販売、生産、物流、経理等の事業機能で構成される最上位の
業務粒度になります。事業機能である「販売」という業務粒度は「受注」、「在庫引当」、「発注」など
という下層の業務の上位階層の業務粒度を表していることになります。
業務を階層的に分解していくことで、業務プロセスが同粒度の業務機能を持った業務機能の連なり
として構築できます。組織ミッションはこの業務機能を割り当てたものになります。
DMMを活用しての階層化の課題は、現行業務を階層化分析するときに出てきます。
階層化の概念は最上位の業務機能からの細分化ですが、現行の組織は現場対応に最適な機能
を随時追加された状態が一般的です。
他部門の対応の悪さや緊急時対応の仕組みのまずさなどへの対応機能を自部門としてもち、
業務プロセスを形作っています。
業務階層化のために、DMMでは8個の業務機能としましたが、この数で納めようとすると
業務粒度にばらつきが出たり、納まらない業務機能が出てしまいます。
EAが提唱するDMMによる業務階層化はあるべき業務プロセス分析には有効なツールとなります。
今日はここで終わります。次回は「業務フローの階層化-ポイント」を取り上げます。
【雑感】先々週の6月17日ですが、ITC協会のワーキンググループとして進めていました
「業務システムの階層化アプローチ」のプロジェクト成果物を提出しました。
プロジェクトの目的は、ITCプロセスガイドラインの記述が薄い業務システムの設計方法の
具体例を記述することでした。
メンバーに専門家が多く、まとめるのに大変でしたが、ひとつの形として出来上がりホットしました。
若干、表現は難しくなってしまいましたが、ITベンダーで開発に携わっている方には参考になる
箇所も多いかもしれません。
7月にはITC協会サイトに掲示されると思いますので、参考にしていただければと思います。
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